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column技術コラム

小型ポンプ

ポンプの基本分類と機能別ガイド

ポンプは、流体を移動させるために設計された機械であり、その用途や動作原理に応じて
様々な種類があります。以下では、代表的なポンプの分類とそれぞれの特徴について詳しく
説明します。

非容積式ポンプ

非容積式ポンプは、流体の運動エネルギーを利用して移動させるタイプのポンプです。このカテゴリーには、主に遠心式ポンプとタービンポンプが含まれます。

遠心式ポンプ

渦巻ポンプ

  • 単段式渦巻ポンプ

一つのインペラ(羽根車)を持ち、比較的低い揚程(約20m以下)の用途に適しています。主に一般的な給水システムや冷却水循環などに使用されます。

  • 多段式渦巻ポンプ

複数のインペラを直列に配置して高い揚程を実現します。さらに高い揚程が必要な設備に適しており、工業用水の供給や高層ビルの給水システムに利用されます。

タービンポンプ

  • 単段式タービンポンプ

一つのインペラで中程度の揚程(約20~30m以上)を実現します。渦巻ポンプよりも高い揚程が必要な場合に使用されます。

  • 多段式タービンポンプ

複数のインペラを持ち、高い揚程を提供します。特に高い揚程が求められる設備に適しており、工業用プロセスや特殊な用途で活躍します。

容積式ポンプ

容積式ポンプは、閉じられた容積の中で流体を捕捉し、その容積の変化によって流体を移動させるタイプのポンプです。このタイプには、往復動ポンプとロータリーポンプが含まれます。

往復動ポンプ

  • ピストンポンプ

シリンダー内のピストンの往復動作によって流体を移動させます。高圧での送液が可能であり、油圧システムや水井戸の汲み上げに使用されます。手動の井戸ポンプは横型に該当します。

  • プランジャーポンプ

基本原理はピストンポンプと同様だがより高圧での利用に適しています。ピストンポンプとの一番の違いはシールがプランジャの外側に位置している点です。

  • ダイヤフラムポンプ

柔軟なダイヤフラムの動作によって流体を移動させます。シールレスのためエア噛み・空転によるモータ焼損がないというメリットがあります。腐食性の液体や高粘度の流体に適しており、化学工業や食品加工に利用されます。

  • ウィングポンプ

手動式で電源が不要です。燃料供給用ポンプとして船舶で利用されています。

ロータリーポンプ

  • ギアポンプ

インターロッキングギアを用いて流体を移動させます。一定の流量が得られるため、油圧システムや潤滑油の供給に使用されます。

  • チューブポンプ

一定加圧で定量吐出できるので、医療機器や化学製品の搬送などに用いられる。ギアポンプ・スクリューポンプと比べて異物に強く、ベーンが多少摩耗しても効率が低下しにくいのが特徴です。

  • ネジポンプ(スクリューポンプ)

螺旋状のスクリューで流体を移動させます。高粘度の液体や高圧の用途に適しており、石油や化学工業で使用されます。

その他のポンプ

  • 噴射ポンプ

流体の流れを利用して別の流体を移動させるポンプです。主に、原動力となる高圧の流体(駆動流体)をノズルから噴射することで、吸引流体を引き込む原理で動作します。井戸水の揚水用で利用されています。

  • 気泡ポンプ

気泡ポンプは、気泡の浮力を利用して液体を移動させるポンプです。液体内に気体を注入し、生成された気泡が上昇する力を利用して液体を持ち上げます。

  • 水撃ポンプ

水撃ポンプは、水の流れの運動エネルギーを利用して、水を高い位置に持ち上げるポンプです。特に、流れる水の突然の停止により生じる水撃現象を利用しています。農業や灌漑で利用されています。

  • 水中ポンプ

水中ポンプは、ポンプ本体が完全に水中に沈んで動作するポンプです。モーターとポンプが一体化しており、直接水中に設置されます。井戸の揚水や工事用や工場用での排水として使用されています。

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