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ポンプとは

ポンプは、液体や気体を移送させるための機械装置です。
産業用から家庭用、医療用まで幅広い分野で利用されており、用途に応じて小さいものから大きいものまで多くの種類があります。
水の供給や排水処理、石油の輸送、化学薬品の供給など移送する液体や気体など環境に応じて、さまざまな用途で使用されています。
こちらでは種類、構造、特性についてご紹介します。

ポンプの種類

大小さまざまな種類がありますが、大きく分けて以下の2種類に分類されます。

非容積型ポンプ

非容積型ポンプは、モータなどの動力を流体に直接伝えることで、運動エネルギーを与え、流体を移送させます。
主に大流量の移送に適しており、圧力の変動に対しても安定した流量を維持できます。
例として渦巻ポンプ、カスケードポンプ、軸流ポンプなどがあります。

容積型ポンプ

容積型ポンプは、一定量の流体を捕らえ、
その体積を変化させることで流体を移動させます。
一定の吐出量を維持する特徴から高圧での使用に適しています。
例としてダイヤフラムポンプ、ピストンポンプ、プランジャーポンプなどがあります。

ポンプの構造について

ポンプの構造はその種類によって異なりますが、ここでは非容積型、容積型でそれぞれ渦巻ポンプとピストンポンプの一般的な構造要素をご説明します。

非容積型(渦巻ポンプ)

ケーシング

ポンプ本体の構成部品です。流体の流れを導く構造をとります。

インペラ

ケーシングと同じく、ポンプ本体の構成部品。流体に運動エネルギーを与える回転部分です。

シャフト

モータの回転力をインペラに伝える軸です。

ベアリング

シャフトを支持し、回転をスムーズにするための部品です。

シール部（パッキン、メカニカルシール、オイルシールなど）

流体の漏れを防ぐための密封部分です。

容積型(ピストンポンプ)

シリンダー

ピストンが動く円筒形状の部品です。

ピストン

シリンダー内を垂直方向に動き、流体を移動させる部品です。

ピストンロッド

ピストンに接続され、モータ等の動力のエネルギーを伝える棒状の部品です。

バルブ(逆止弁)

シリンダー内での流体の一方向の流れを制御するための部品。チャッキ弁ともいわれる。

吐出量/流量

単位時間あたりに移送する流体の量です。通常、リットル毎分（ L/min）や立方メートル毎時（m³/h）で表されます。

揚程

ポンプが流体を吸い上げる力または押し上げる力です。通常、メートル（m）で表されます。

ポンプ効率

ポンプが消費するエネルギーに対して流体を移動させるために利用されるエネルギーの割合です。通常、パーセントで表されます。